Harawata0073

ぽっぽっ屋GARAGE
東京都中央区日本橋兜町11-11、03-3664-1416、17:00〜23:30頃、日祝休

 ラーメン二郎の進化系として、ジロリアンはもとより一般のラーメン好きに至るまで、幅広い人気を博しているぽっぽっ屋だが、その兜町のお店が焼肉屋台を始めたという話を聞いた。しかも、二郎のスープをベースにしたもつ鍋があり、それがめちゃくちゃ旨いという。そこまで言われてはすぐに行かねばならんでしょうと、矢も盾もたまらずに食べに行ったのであった。
 東西線茅場町駅の12番出口を上り、首都高の高架線に沿って中央警察署の前を通り過ぎると、ぽっぽっ屋の灯りが見えてくる。ラーメン屋さんの隣に併設されたお店の前に立つと、何と入り口にはビニールが張られており、それをアコーディオンカーテンのように広げて入るようになっている(^^; なるほど、厨房はラーメン店と共有されていて、中でも行き来できるようになってるという訳だ。

 お店を切り盛りしているのは彩子さんという女性で、ビジュアルはとてもファンキーな方だが、CS(顧客満足)のお手本のような接客はお見事としか言いようがない。その彩子さんのお薦めに従い、まずはおつまみ数品と焼き物を注文した。
 チャンジャは鱈の内臓がぶつ切りのような大きさで、しかも水っぽくないので酒のつまみとして食べやすい。そしてポテトサラダが実にイカシテいる(笑)。胡椒たっぷりで何故か郷愁をくすぐる味わいなのだ。これが250円でいぃーーんでしょうか。ピーナッツ等の乾き物などは100円ですからねぇ(^^; 牛スジ煮込も甘辛い醤油味で、牛レバ刺しも旨いし、どれもビールに良く合うわ。しかし、ハッピータイム(〜19:00)を利用してビールをガンガンいってしまう気持ちをぐっと抑え、乙類焼酎に移る前にお薦めしておきたいのが黒糖梅酒のハイボールである。おそらく梅酒を漬ける時、ザラメの代わりに黒糖が使われているのだろうが、これが何とも言えないコクを醸しだしているのである。ちょっと甘めなだけに、是非前半戦で飲んでいただきたい逸品だ。

チャンジャ/ポテトサラダ/黒糖梅酒のハイボール

レバ刺し/牛スジ煮込
 そうこうしているうちに、韓国鉄鍋がセットされた。鍋の下に小さな深鉢が置かれたので何をするモノかと尋ねたら、肉から出た油が外に出てその鉢に溜まるようになっているのだそうだ。この日も深鉢2杯分溜まったので、ひとり50ccくらいの油を摂取しないで済んだという訳だ。これは家でも使いたいですねぇ(笑)。聞くと、新大久保のその筋のお店でようやく見つけたとのことだった。
 焼き物も色々揃っており、ひと通り食べた中でお薦めなのはシロとギャラだろう。シロは博多タイプの脂を落としていない状態で出され、鉄板で直接焼いた脂の香ばしい味わいが楽しめるのと、最後の方でもカラカラになってこないのが良い。ギャラは逆に良く焼いて食べる方が旨いのだが、網焼きだと難しいその作業も、この鉄鍋だと非常に簡単にできて美味しく食べられる。また、チヂミは韓国のそれよりもやや厚めで、カリカリの中に若干ふんわりした部分が残り、日本人好みの食感で旨かった。

牛ホルモン(シロ)塩/ギャラ/牛ホルモン味噌

韓国製鉄鍋/カルビ/牛タン

サムギョプサル/チヂミ/キムチ盛合わせ
 さて、ぽっぽっ屋GARAGEの最大目的、シロ味噌仕立ホルモン鍋に突入である。ラーメンで使う豚骨ベースのスープに白味噌とニンニクが合わされ、脂を落としてないシロと豚バラ肉に、豆腐と油揚げ、それにキャベツ、モヤシ、ニラ、ゴボウ、鷹の爪がのって出てきた。既に厨房で煮込まれているので、ニラに火が通ったところですぐに食べられる状態になる。ニンニクと鷹の爪が強烈に効いているが、それが逆に食欲を増進し、ワシワシと食べてしまうくらい旨い。本当に二郎の味だわ(笑)

ホルモン鍋/全体に火が通ったところ
 具を全部食べきったところで麺2玉(400g)を注文する。おおっ、これが三田でいうところの鍋二郎か(笑)。お店独特のごわごわした食感の麺も、ベースがラーメンと同じスープだけにがっちりとはまって旨い。それを食べつくすと次はおじや。これがまたニンニクの効いた濃厚なおじやになるのだ。

麺(+もやし)投入/おじや(白胡麻と青ネギがトッピング)
 これは凄いお店ができてしまった。一般的に、もつ鍋のお店でそれだけを食べて飲んで4000円くらいなら優良店と言えるが、もつの鉄板焼をさんざん食べ、その後でもつ鍋を食べて飲んで5000円というのは、いったい何と呼べばよいのであろう(笑)。この鍋が一年中食べられれば嬉しいのだが・・・
 因みに、隣のラーメンもカレーもたのめるが、ラーメン屋さんの方は21:00に火を落としてしまうので、どうしても食べたいという方は早めの注文が必要だ。(05.2.4)
 惜しまれながら閉店。