Harawata0079

とんちゃんやふじ
愛知県名古屋市中区大須2-29-27、052-231-6547、17:00〜22:00、水休

 名古屋の下町 大須観音の周りを囲む大須商店街界隈は、東京で例えると小さな浅草というか、巣鴨というか、そんな感じの街である。その商店街の裏手に、かつて「岡ちゃん」というとんちゃん焼きの名店があったという。大須には豚のシロを焼いて食べるとんちゃん焼きのお店がたくさんあるが、その中でも「岡ちゃん」は最も人気のあるお店だったそうだ。残念ながら閉店が決まった時、その秘伝の味を守りたいということで、長い間近所付き合いをしていた喫茶店「ふじ」が名乗りを上げ、引き継いだお店がこの「とんちゃんやふじ」なのだそうだ。

 ドアを開けると、そこは昭和の食堂という雰囲気を醸した椅子と焼き台付きのテーブルが並び、煙で燻された店内はとんちゃん焼きの良い香りが漂っている。早速、とんちゃんとその他諸々を注文した。とんちゃんは味噌と塩があるが、「岡本」の秘伝の味である味噌が基本だろう。他のお客さんも全員が味噌を注文しており、いっぺんに4人前くらい注文している人もいる。お店の人はとんちゃんを持ってくるや否や、一人前をドバッと網の上にのせて戻っていった(^^; 「まずはとんちゃんから食べにゃぁいかんわね」ということだろう(笑)。
 網の上のとんちゃんは、すぐにシロの豚々した匂いと味噌の焼ける香ばしい匂いを放ち、我々の胃酸の分泌を促進させてくる。焼けたとんちゃんからどんどん口に放り込んで行くと、期待したとおり八丁味噌系の甘い味と香ばしさがシロの味とハーモナイズし、「うみゃぁーでかんわ」と叫ばずにはいられない。これで250円ですからねぇ〜、とんちゃん焼き恐るべしである。
 ここでは特に指定しなければ、キモ(レバー)とミノは味噌で、ハツ、ナンコツ、タンは塩で出てくるようだ。とんちゃんに負けず劣らず、塩コショウで食べるハツ、ナンコツ、タンも旨い。塩加減がまさに良い塩梅であり、デフォでふってある胡椒も肉の種類に合わせて調整されているのだ。逆にレバーとミノは途中から味噌の甘さが強くなり、くどく感じてしまうのは我々が名古屋人ではない証拠だろうか(笑)。でも、偶然かもしれないが、味噌、塩胡椒というパターンで、味付けが交互になるよう出してくれ、もうひとつのお薦めのきゅうりも口直しの役割を果たしてくれたので、もてあますことなく全て美味しく食べることができた。(05.3.24)

とんちゃん/一人前は店員さんがすぐに網の上に(笑)/ハツ

キモ/ナンコツ/ミノ

タン/きゅうり
 常連さんがお店に入るとすぐにスーツの上着を備え付けの袋に入れてるのを見て「しまった」と思ったが、その時点で我々は既に後の祭状態、次の日は1日中焼肉の匂いを発散する羽目になってしまいましたとさ。