Harawata0210

もつ焼き 松井
沖縄県那覇市牧志1-9-1、098-866-9489、18:00~24:00、月休

 焼きとん文化がなかった沖縄に、数年前に栄町辺りから新小屋をはじめとしたお店ができ、うちなーんちゅの胃袋を鷲掴みにしたのは「沖縄ホルモン迷走紀行」に詳しく書かれている。ホルモニストやホルモンヌの皆さんは是非読んでいただきたい。そのような状況になって間もなく、久茂地小学校のそばに下町系ではなく山の手系(そんな範疇があるのか(^^;)のもつ焼き店ができたと聞き、居ても立ってもいられず沖縄に向かった(爆)。

 さすがは山の手系(笑)、寿司屋のようなカウンターに座り、店主の松井さんにご挨拶してスタートとなった。トリビーをもらうと、お通しはエノキのおひたしだ。松井さんはここにお店を出す前は渋谷のお店で修業されていたということで、東京のもつ屋さんの話でちょっと盛り上がる。沖縄は豚肉文化にもかかわらず、もつ焼きで出せるような内臓の扱いがなされておらず、肉屋さんに部位の扱いから指導して、ようやく納得いく仕入れができるようになったそうだ。もつ煮込みはシロを8時間茹で、味噌もほんの味付け程度しか使わず、まるで忠弥鈴木屋の塩煮込みのような味わいだ。忠弥はよく知っているらしい(笑)。ガツはメニューでは辛味噌和えになっていたが、胡麻油塩で食べさせてもらうと、これまたしっかりとした処理されていて、嫌みのない味わいになっている。

トリビー/もつ煮込み/ガツ刺し
 次は瓶ビールをもらい、6本セットが出来上がってきた。まずはカシラとハツである。両方とも噛むほどに肉汁が出てきて、焼きのスキルの高さが感じとれる。続いてガツ芯だ。生醤油で味付けされ、こりこりの食感のガツ芯はでーじまーさんだ。松井さんにガツを醤油で出してくれるのはのは嬉しいと言うと、ガツは醤油が一番合うと思ってますからと返ってきた。これならこの後の焼物も旨いに違いない。6本セットに付く野菜は金針菜という萱草(カンゾウ)の花だ。初めて食べたけど、こりゃ旨いですねぇ。他のもつ焼き屋さんも真似すればいいのに(笑)。テッポウは塩。美味しいお店の定番である外カリの中クニュで、ストレートに腸の旨みが伝わる。ビールから残波黒に切り替え、6本セットの最後は脂付きの腸、イワユルヒトツのシロコロだ。この脂がタレと絡まってまーーーーさん!ひとつずつ食べては残波で口を清めるのを繰り返した(笑)。

オリオンビール/カシラ・ハツ/金針菜

ガツ芯/シロコロ/テッポウ
 まだまだ行けそうなので、焼き物を4本にジャンボマッシュルームを追加した。タンは厚切りで、カシラやハツと同様噛むほどに肉汁が溢れる。喉笛は鳥佳のタン元のようなコリコリで旨い。ナンコツは細かく訪朝が入れられていて、このガリガリ感が故タマランチ元会長だ。シロは脂が付いてないタイプなので、若干しっとり感に欠け、松井の串焼きの中では「普通」に感じてしまった。そして最後に出てきたジャンボマッシュルーム。最初にスープからと言われて飲んでみると・・・イカンでしょうーーーー!グルタミン酸が口の中でかちゃーしーを踊ってるさぁ~!!焼き椎茸も旨いと思うけど、マッシュルームは洋食の旨みだ(笑)。いやはや、こんなにレベルの高いもつ焼き屋さんが現れたからには、沖縄ももつ焼き文化が一気に広がるに違いない。どうもご馳走様でした。(15.7.5)

残波黒/タン/喉笛

ナンコツ/シロ/ジャンボマッシュルーム
 3ヶ月後に沖縄の肉食CRCと再訪し、前回と同じようにして松井を堪能する。前回食べたものと違うのはネックのワイン煮込み、牛ハラミ、レバー、チレだ。牛ハラミはまるで上等なステーキですぜ、お客さ~ん!レバーも味が濃い!チレなんか、濃厚でいて血生臭さなんか全くない。ホント、いぃーーーーお店だ。(15.10.16)

ネックのワイン煮込み/牛ハラミ/レバー

チレ