Harawata0010
とんちゃん
高知県高知市帯屋町1-3-8、088-823-7773(1階)6204(2階)、17:00〜23:00、日休
高知市の繁華街、帯屋町のど真ん中に突然昭和中頃の佇まいが現れる。周囲のお店の華やかさとは全く異にした風情だが、古めかしいというよりも威風堂々と感じさせるところが老舗の風格だろう。
客席は1階と2階に分かれているが、どちらも厨房を囲むカウンタースタイルで、もつを炒める香ばしい匂いを嗅いでいると、それだけでビールが1本飲めてしまいそうだ。
1階には先代の奥さんらしきおばあちゃんがカウンターの隅に座り、お勘定をするお客さんに丁寧な挨拶をしている。まるで置物のような上品で小さなおばあちゃんだ。2階では二代目のご主人が銀なべを煮込んでおり、常連さんの多くは引き戸を開けるとそのまま階段を上がって2階に進んでいく。
ここのもつは、店名のとおり豚の内臓がメインである。まずは、牛刺しのヅケとでもいうような「ななし」をつまみに、炒め物が作られるのを見ながらビールを飲む。ユッケのような「ななし」の旨さと、ナンコツを炒める香ばしい匂いに、ビールが進む進む(^^; ナンコツが出来れば出来たで、ななしの後のコリコリ感がまたたまらず、更にビール加速されていくのだ。
ひと息ついた後は、お店の定番商品であるにらとんと銀なべを注文する。銀なべというのは豚肉のホルモン煮込みで、牛に比べると当たりの柔らかい味と食感だ。白味噌を使っているのも、そういう印象を受けるひとつの要因だろう。にらとんは醤油ベースのたれが香ばしく、これもビールが進む。銀なべとのコントラストを楽しみながらビールを飲み続け、〆て2,800円(爆)。ここは1人で行くのはもったいないお店だ。(01.6.14)
惜しまれながら、2009.12.29に閉店。
上段:店構え、ななし(牛刺しのヅケ)
下段:ナンコツ、にらとん、銀なべ(煮込み)