Harawata0027
もつ焼きスミダ
東京都墨田区東向島4-20-18、03-3619-8442、営業時間不明、日休
最寄り駅が東武線東向島という、頼まれても行かないような場所にあるお店だが、向島百花園を目指して歩くと、遠目にもはっきり分かる大きな提灯がぶら下がっていて、すぐにその存在を確認することができる。
中に入ると、まだ陽の沈まない時間からやってきた人達がカウンターに座り、この手のお店の儀式である「常連さんの突き刺す視線」を浴びる(笑)。10席程度のカウンターと小上がりに3卓のテーブルというキャパなので、まだ先客2名というのは幸いだった。もし半分以上埋まっていたら、視線の槍で席に着く前に息途絶えていたかもしれない(^^; そりゃぁこの場所で常連さん以外が入ってくるのは、月に数回程度しかないでしょうからね。
まずはガツ刺しをいただくと、「嫌いじゃなければニンニクと芥子を混ぜて食べてね」とご主人が薦めてくれる。酸味の加わった醤油と芥子の相性が良いというのは分かるが、それにニンニクが加わることによって、いかにもという感じのモツのタレになってしまった。なるほど、旨いですねぇ。残暑の夕方に歩いたこともあって、これだけで大ジョッキが簡単に空いてしまった。
焼き物は人気のシロタレにナンコツとレバーを注文したが、レバーはハツに変身してしまった(^^; お父さんがひとりで切り盛りしてるんだから、こんなことで文句を言ってはいけません(笑)。
香ばしく焼かれたシロには、いかにも東京の下町という甘っ辛い醤油ダレが絡められている。クニュッとした食感と炭焼きの香ばしさに、ぴったりと合ったタレだ。なるほど、人気の程が分かりますねぇ。塩の方は素材の新鮮さがよく味わえ、レモン味の酎ハイがよく進む。
それにしても、このキャパでご主人ひとりというのは明らかにオーバーフロー。しかし、本当に気の良さそうなご主人だから、一見の客が多少のオペレーションミスなどに文句を言ってはいけないし、もちろん常連さんは絶対言わない(笑)。すみだはそんなお店なのである。(03.8.25)
惜しまれながら、2007年7月閉店。
上段:シロ(タレ)、ハツ・ナンコツ(塩)、シロ(塩)
下段:ガツ刺し