Harawata0031
本家ホルモン道場
大阪府大阪市浪速区恵比須東3-2-23、06-6631-3466、12:00〜21:30、火休
♪ちょいと歩いてごらん、ジャンジャン街辺り〜。色んなお店がたくさんある〜よ。(ジャンジャン街ブルース:西岡たかし)
そう、大学時代にこの曲をコピーして歌っていた手前、いつか現地に来なければと思っていた街である。通天閣に向う通りは、今にもじゃりん子ちえが下駄はいて出てきそうな雰囲気で、行列のできている串揚げ屋さんや安い寿司屋さんやカウンターの居酒屋さんが、昼から浪速っ子の胃袋を満たしている。それらのお店をやり過ごし、ジャンジャン横丁の出口に近づくと、目指す本家ほるもん道場が現れる。
カウンターのみの店内の入り口部分には畳半畳よりやや大きいくらいの鉄板があり、そこでご主人がお客の注文を塩辛声で復唱しながらホルモンを焼いている。そのコテ捌きたるや「鮮やか」としか言いようがなく、見ていて飽きることがないし、鉄板の周りにいる客の誰もが見とれている(笑)。左端では大量のモヤシが湯気を上げ、中央では仕上げに重石のついたコテで焼きを入れられたホルモンが、3音くらい高い音で悲鳴を上げている。
鮮やかな手さばきに見とれる客、重石のあるコテで焼き入れ
そんな光景を見ながら、生レバをつついて焼き物の出来上がりを待つ。定番の胡麻油にネギがハラリとかけられたレバーにちょいと塩をつけて口に放り込めば、とろりとした食感とレバー自体の甘さが口の中に広がり、巨大な大ジョッキのビールもどんどんなくなってしまう。
そうこうしているうちに、アブラ(タン下)とチョウが出来上がってきた。おぉっ、このウスターソースの味付がいかにも大阪って感じだ。ひとつひとつが丁度口に入る程度の大きさなのがとても良い。アブラは特に人気商品らしく2人に1人は注文している。なるほど、タンの柔らかさと旨味と肉汁が抜群の相性となって実に旨い。
お父さんに連れられた中学生くらいの坊主たちも、グワッシグワッシとホルモンをかっ込んでいる。こりゃ大阪の子供達は社会経験が早い訳だわ。すぐ隣では、「このお店と共に生きてきた」という風体のおっちゃんが、ミックスを注文してテレビを見ながらチューハイをゆっくりと飲んでいる。う〜む、しみじみとした光景だ(笑)。
席が混んできて焼き物の注文が殺到しているので、一旦生セン(マイ)と生レバをお替りし、コメカミとアカセン(マイ)を追加した。4種類も食べるとモヤシの量がきつくなってくる。常連さんで「モヤシ抜き」で頼んでいる人がいたが、この手があったんだな。ウスターソースの味付けにも飽きてきた頃、これらのホルモンを東京の甘っ辛いニンニクダレで食べたいなぁ、と思いながらお勘定を済ませる。
因みに、ホルモンの焼き物はミノ、タン、赤セン、コメカミ、ミノ湯引き、マメ、キモ、ココロ、チョウ、アブラミ、ツラ、モリ合せが400円。生キモ、生センも400円。1リットルもあろうかという大生が700円で酎ハイは330円(爆)。散々飲み食いして、ひとり3000円でお釣りがきてしまうのだ。
若い方の奥さんからお釣りを受け取る時、「また大阪に来たら、食べにきてくださいね」と言われてしまった。土曜の昼に背広姿で食べていれば、出張のサラリーマンだってのがバレバレだわな(^^; (03.8.30)
生レバ、アブラ、チョウ
生セン、コメカミ、アカセン