Harawata0044
銀座ささもと
東京都中央区銀座4-3-7 華菱ビル1F、03-3564-5881、17:00〜終電(日は15:30〜21:00)、祝日の月曜日
銀座という街は、気品と風格がありながら粋と大衆性を持ち合わせ、しかもそれが何年経っても変わらないところが好きだ。大人の街である。有楽町から新橋に向かうガード下に、焼き物の屋台がたくさん出ているのは有名だが、数寄屋橋交差点から銀座4丁目交差点の途中にモツのお店が1軒あるのはご存知だろうか。新宿の思い出横丁にある「ささもと」の支店である。ビルの1階に提灯が下がり、屋号の看板と縄のれんに引き戸という取り合わせがレトロで、中に入っても銀座とは思えない落ち着ける佇まいなのだ。
まずは煮込みと串数本を注文し、途中で焼き物や生ものを追加しながらビールを飲む。煮込みは串を打ったシロが味噌味のお汁で煮込まれたもので、このお汁がサラッとしてくどくなく、シロの味や食感がマスクされないところが素晴らしい。シロを食べた後はお汁をグイッと飲んでしまうのが仕来たりのようだ。
焼き物は塩とタレで焼き方も含めて基本的にお任せだ。焼き方の親父さんが、部位によって火の入れ方を微妙に加減しており、その姿が年季を感じさせる。レバー・タン・ガツ・ハツなどは塩で、シロ・テッポー・ナンコツ・ツクネはタレで出てきた。肉質はどれもジューシーで申し分なし。レバーは中が半生、牛タンのツクネは外がカリカリで中はホロホロという具合だ。
生ものは、塩で食べるものはそのまま、醤油をかけるものにはネギがのせられてくる。胡麻油がないのは残念だが、ここはお店のルールに従うしかないだろう。
ビール以外の飲み物では、もつ焼きにツキモノの梅割り、葡萄割り、そして酸塊(すぐり)割りなどがある。一杯555円という値段に驚くが、ウイスキーのロックグラス大のコップに入ってくるから、アルコール量としてはかなりのものだ。これが普通のモツ屋さんのように3杯までという制限になっているのだが、これを3杯飲んだ日にゃぁ・・・(笑)
ここのお店は全てが串で出てくるので、箸は使わない(使えない)から置いていない。〆に食べるキャベツの煮込みも、串を抜いて刺して食べるのである(笑)。串ものは1本185円と高めだし、ネタは小振りで上品だが、満足度はかなり高くなれるであろう。(04.3.12)
串煮込、テッポー、シロ
レバー・牛タンのツクネ、ナンコツ、ガツ・ハツ
レバー・センマイ・ハラミ(生)、センマイ、タン
キャベツ煮込、梅割り、葡萄割り