Harawata0051

四文屋
東京都中野区上高田3-40-5、03-3228-4481、15:00〜24:00、月休

 西武線の新井薬師前駅に、大変評判の良いモツ屋さんがあるという噂を聞いた。行ってみると、まさに駅前といっても過言ではないくらいの路地裏に、「やきとん」と「串焼き」の字が浮き出た赤提灯と看板がおいでおいでをしていた(笑)。

 店内は7〜8席のカウンターとテーブル席がいくつかあり、奥にも何人か座れるスペースがあるようだ。切り盛りしているのは若い男性が3人。この手のお店では珍しい構成でちょっと心配になったが、これはすぐに危惧であることが判明する。
 まずは生である。醤油ダレにワサッとかけられたネギが落ちないよう、串をそぉーっと口に持っていく。旨〜い!いゃぁ、ここのモツはホントに新鮮だ。レバーはまったりとしているし、ガツの茹で加減などは絶妙である。しかもネタは大振り(笑)。ということは、焼き物も相当期待できるということだな。
 煮込みはシロとフワが浅からず深からずで煮込まれており、しかも余計な具材が入らないところが良い。こういう肉厚のシロ(テッポウ)は白味噌ベースの味付けが合いますねぇ。

ガツ生、子袋・レバ生、煮込み
 お待ちかねの焼き物は、生を食べて想像した通りの旨さで、肉食ってるぞぉ〜という口福感(笑)を与えてくれる。焼き方のお兄さんを見ていると、客の人数と注文の本数を見計らいながら焼いているようで、10本注文しても10本全部出てくることはなく、他の客の注文を入れながら、適当なインターバルをとって出している。だから全部温かいまま、良いネタが良いタイミングで食べられるのである。これはできそうでなかなかできないサービスだろう。
 ここは亀甲宮の梅割りがある。メニューには梅割焼酎と書かれているが、お兄さん達は「キンミヤ」と定番の愛称で呼んでいる。一人3杯までというのは多くのモツ屋さんと同じシステムなのだが、銀座ささもと同様グラスがでかいので、3杯飲み終わる頃にはかなりいい具合になってしまうだろう(笑)。

カシラ・レバー、タン・ハツ、ナンコツ・子袋

ガツ・シロ、牛ミノ串、梅割焼酎(キンミヤ)
 その日につぶしたネタを強調するお店が、意外に印象に残らなかったことがあったが、こういう「多くを語らず」のお店で旨いものが食べられると、喜びは数倍にも膨れ上がることが良く分かった。(04.6.1)