Harawata0085

ちよっとら新富町本店
東京都中央区新富2-4-1、03-3537-7477、11:30〜14:00/17:30〜23:00、土日祝休

 銀座一丁目や築地は仕事で関わり合いができたエリアだが、ちょっと離れただけなのに新富町にはなかなか行く機会がなかった。ある時、「毎日芝浦から仕入れるもつ」を食べさせるお店ができたという情報をいただき、キャパの大きなお店だというので、4名で席を予約して食べに行ってみた。
 有楽町線の新富町駅を降り、1ブロックも歩かないうちにすぐにそれらしきお店が現れた。千と千尋の神隠しに出ていた湯屋をイメージしたという造りは蔵のような空間を呈し、客層も近所のサラリーマンらしきグループばかりで、全体的に落ち着いた雰囲気を醸している。

 さて、4名となると色々なものを試すことができるので、皆気合は充分である。新鮮なもつが食べられるだろうと、まずはタン・ガツ・ホーデンとレバ刺しで様子をご機嫌をうかがうことにした。ニンニクと生姜の薬味がついてくるが、言えば胡麻油・塩のタレも用意してくれる。私はとん刺しは胡麻・塩で食べるのが好きなので、これはとてもありがたい。お通しのキャベツも醤油ダレがかけられて出てくるが、お替りした時に「タレなしで胡麻・塩ください」というと、ちゃんとその通りに出してくれるので好印象だ。タンとホーデンがいぃですねぇ〜。こういう大きな箱のお店なので値段はやや高めだが、こん平@西大島やみつぼ@江戸川橋の刺身に引けをとってはいない。時節柄かレバーはたたきで出てきたが、これは逆にレバ臭さが増してしまっていたのが残念だ。

お通しキャベツ(ノーマル)/ホーデン・タン・ガツ刺し/レバ刺し
 ビールを飲み終え、お次は何にしようかとメニューを見ていたら、キンミヤがあるじゃないですかぁ。それにニホンシトロンの炭酸もある。たのむでしょう〜。シークワーサー果汁はビーカーで出てきたぞ。願わくば、これにホッピーがあれば最高なんだが、お店は脱発泡酒宣言(笑)しているようで、主義として置いていないらしい。煮込みはシロ、ガツ、子袋、カシラ等が入っているピリ辛味噌ベースのもので、味玉がのっているのが珍しい。これはゆうに2人分の量があるな。

キンミヤ・ニホンシトロン・シークワーサー果汁/もつ煮込み/キャベツお替り(胡麻・塩)
 次は焼き物である。テッポウとボンボチはなかなか旨いが、シロはジューシーさがなく、アブラはもう少し切り口や味付けを工夫した方が良いと思う。串ものが充実するとずいぶん印象が違ってきますからねぇ。純レバはなかなか旨い。昼に純レバ丼を食べに来たい(笑)。

シロ/テッポウ/カシラ

ナンコツ/ボンボチ/アブラ

ハラミ/純レバ
 〆はもつ鍋である。脂の落ちていない牛のシロを使った博多系のもつ鍋で、ピリ辛醤油味が食欲を増進してくれる。これは本場に限りなく近い味なので、博多んもんもきっと納得するに違いない。もつ鍋の最後にラーメンは入れず、ちっとら辛スープ・ラーメン入りを別に注文した。スープは辛旨で惹かれるものがあるが、ラーメニストにとっては麺がつらい(^^; もっとしっかりした麺が使われると、ラーメン単独でも一人歩きできるくらいになれるだろう。

もつ鍋前/もつ鍋完成/ちっとら辛スープ・ラーメン入り
 紅とんやふらりを始め、最近はキャパの大きなお店でもつをメインにする処が増えてきた。もつ鍋ブーム再来とも言われ、各店とも趣向を凝らしたラインナップで臨んでいるのは、我々にとってはとても喜ばしいことだ。市場から仕入れる素材が同じであれば、刺身や炒め物や鍋にはそれほど差は出ないだろう。しかし、焼き物の場合は歴然とした差が現れる場合がある。大型店の課題の多くはそこであり、その差が埋まることでリピート率が上がるのではないだろうか。(05.6.2)
 残念ながら閉店しました。