Harawata0160
へんこつ
京都府京都市下京区木津屋橋通烏丸西入ル東塩小路町579 、075-343-5257、17:00〜23:00、日祝休
「京都タワーは紅天狗茸である」と言ったのは、日本3大エッセイストの椎名誠氏だ。私が日本各地の食文化に興味を持ったのも、氏の「全日本食えばわかる図鑑」を読んだ頃からで、昭和60年の初版本はある伝手でサインをもらい、今でも大切に取ってある(^^; その紅天狗茸、もとい京都タワーの周辺というのは、意外にも飲み屋街だというのを最近になって知った。その界隈に味噌おでんが食べられるお店があるというので、路地をふらふら巡りながら探してみると、雑居ビルの1階にへんこつの看板と暖簾が見つかった。
中はカウンターが奥まで続いており、大鍋にはテールやショートリブやおでん各種が八丁味噌で煮込まれている。たまりませんなぁ。まずは、長い時間煮込まれて鍋底でホロホロになっている肉を掬う、サルベージというメニューを注文した。八丁味噌といえば名古屋。ならば甘くてくどいような味付けなのかと思いきや、甘味がほとんどないスープで食べやすく、お替りする人もいるようだ。青ネギがのったテールに一味を振って食べると、鍋底でじっくり煮込まれているだけあり、繊維質に沿って肉がほぐれて旨い。はじめはちょっと物足りないと思ったスープも、このくらいの味付ならお酒にも合いそうだ。
という訳でビールからお酒に替え、おでんの中からじゃがいもを選んで食べてると、なるほどじゃがいも自身の甘さが味わえて納得だ。お新香を頼むと、きゅうり、茄子、白菜の3種盛りで、口の中がさっぱりして次を注文する気になる(笑)。この日は2軒目だったこともあり、おでんの追加はできなかったが、こんな飲み方もアリなんだなと思える、ゆるりとした良い雰囲気のお店だ。(08.10.11)
ビール/大鍋/サルベージ
お酒/じゃがいも/お新香